麻婆豆腐とかいう美味すぎる四川料理
麻婆豆腐(マーボードウフ)という料理をご存知でしょうか?
筆者は中華料理が好きで、わりと本格的に、豆板醤(トーバンジャン)とか甜麺醤(テンメンジャン)とかネットショップで買って、自分でいろいろ調理したりするくらいなんですが、特にこの麻婆豆腐という料理は自作中華に目覚めたきっかけであったりします。
ちなみに豆板醤は中華風の辛味成分の調味料、甜麺醤は甘み成分の調味料です。
で、麻婆豆腐がきっかけとは、どういう事かというと、つまりこういう流れでした。
かつて筆者は、普通に、市販されてる丸美屋の麻婆豆腐を食べていました。
しかしぶっちゃけ、まあまあな辛党である自分にとっては、あの麻婆豆腐、辛口でも、満足できる辛さではなかったのです。
そこである時ふと思ったわけです。
いっそ、自分好みの辛い麻婆豆腐を自分で作ってみようと。
今となっては、もう麻婆豆腐というか、豆板醤自体がすごく好きで いろんな料理に使うようになってしまってます
日本の麻婆豆腐の起源
日本に四川料理を紹介した陳建民
麻婆豆腐を日本に伝えたという陳建民(ちんけんみん。1919〜1990)さんは、中国四川省の富順(フーシュン)の生まれ。
彼は麻婆豆腐以外にも、多くの四川料理を日本に伝えた料理人で、日本における四川料理の父ともいわれている。
彼は、10人兄弟の10番目として生まれ、3歳の時に父親と他界している。
遺産の取り合いで、残された家族はバラバラとなり、幼い彼はお母さんと一緒に、畑仕事の毎日をおくった。
毎日毎日、畑でとれる、サツマイモかトウモロコシばかりの毎日だったという。
貧乏だから学校にも全然行けなかった。
ただ、地方の、お金持ちの子が、外から家庭教師を呼んで勉強した時に、一緒に1年ぐらい勉強させてもらったという。
彼が勉強を習ったのは、その1年が最初で最後。
後は、自然と身についていった事だけ。
本当に、ただ美味しいものが食べたい
彼が最初に覚えた料理は、ソバ料理だった。
12歳の頃。
海清園(ハイチンエン)という、小さなソバの店で、彼は見習いとして、住み込みで働き始めた。
それまで、いくつかの仕事はしていたけど、あまり器用でなく、何事も上手くこなせなかった彼だが、その店では、クビなどにならないように、とにかく必死で頑張ったという。
その小さな店と、店を営む夫婦が、彼は好きだった。
だから頑張って、チャーシューメンやジャージャーメンなど、様々なソバ料理を、彼はそこで覚えたのだった。
そして14歳くらい。
彼は、京川飯店(ヂユツワンハンテン)という店で働き始める。
海清園に比べると、わりと大きなこの店での仕事は、彼にとっては、本格的な四川料理を学ぶよき機会であった。
料理の道で生きていこう。
そう彼が決心したきっかけは、ただひたすらに美味しいものが食べたい。とにかく美味しいものが食べたいという、そういう思いだったという。
日本では全然なかった中華料理の調味料。美味しい嘘
大人になってから、日本に来て、四川料理の店を開く事になった彼だが、今では普通にスーパーでも買える、様々な中華料理の調味料が、当時の日本にはなく、いろいろ試行錯誤の日々だったそうである。
彼自身が言うには彼の四川料理には嘘があるらしい。
けどそれは、四川の人達ほど辛いものが平気でない、日本の人達でも、あるいは、子供でも、老人でも、みんな美味しく、一緒に食べれるようにとついた、よい嘘だったらしいです。
おすすめレシピ本と中華調味料
さて、では、家庭用中華料理の素晴らしい一冊と、美味しいおすすめ調味料を紹介したいと思います。
赤坂 四川飯店 陳建太郎の我が家のレシピ ~陳家に代々伝わる秘密のワザ~
中華料理に関する、個人的バイブルです。
日本の四川料理の父である陳健民さんのお孫さんが書いたレシピ本で、陳健民さんその人が、家庭料理用に考案したレシピなどが紹介されています。
麻婆豆腐に関しては2種類紹介されています。
特に、ご飯にかけて食べるのが推奨されてる、あえて崩すタイプの麻婆豆腐が本当に美味しいです。
あまり辛いものが得意でない筆者の家族は、レシピ通りに作った麻婆豆腐は辛すぎると言っていました。
辛いの苦手な人は豆板醤の量をちょっと控えましょう。
筆者はあまりみずみずしいのが苦手なので、水の量をちょっと控えてます。
ユウキ 四川豆板醤
筆者はとにかく辛くかつ美味しい中華料理を求めていたので、豆板醤にはかなりこだわりました。
いろいろなメーカーを試しました。
そして、一番だと思ったのが、ユウキ食品の豆板醤です。
ユウキ食品はアジアンな調味料がとても美味しいメーカーです。
特にこの豆板醤はとにかく辛くて美味しいです。
筆者はいつも、一番大きいサイズでなく、2番目のサイズ(500g)のものを買ってるのですが、本当は大きいサイズ欲しいんです。
冷蔵庫に入らないんです(笑)。
ユウキ 甜面醤(中華甘みそ)
同じくユウキ食品の甜麺醤。
辛味成分の豆板醤に対して、こちらは甘み成分。
筆者は甘いものがあまり好きでないということもあり、いつも料理する時は、砂糖とかの甘い成分は控えめにするんです。
それで最初は、この甜麺醤も少しずつしか使ってませんでした。
でも今はわりと、少なくともレシピ通りぐらいには甜麺醤使ってます。
まあなんだかんだ、甘みって味をまろやかにしますしね。
つまり、麻婆豆腐のあのまろやかな旨みは甜麺醤のものなんですよね。
豆板醤は辛さと風味。
キッコーマン オイスターソース
中華の味といえば、オイスターソースも忘れてはいけません。
筆者が好きな方の麻婆豆腐は、オイスターソース入れます。
ご飯と相性がとてもいいんです。
オイスターソースも、個人的にいくつかのメーカーを試した末に、キッコーマンが最強だという結論に至っています。
マルホン 純正 胡麻 ラー油
ラー油も、中華料理に消して欠かせないものでしょう。
なぜか筆者の近所のスーパーでは、S&Bのものくらいしか売ってません。
そこで、とにかく美味しいラー油を探し、たどり着いたのがこのラー油です。
なんか日本で初の、ごま油専門のメーカーが作ったラー油のようで、 辛さも程よく美味しいです。