カラー図解でわかる航空管制「超」入門 安全で正確な運航の舞台裏に迫る (サイエンス・アイ新書)
航空管制というものについて、いろいろ基礎を扱ってる。
航空機の歴史に関しても少し説明されていて、航空管制のシステムが、いかに構築されたのか、どのような効果を発揮するのかがわかりやすい。
空の道路と、その利用法について理解出来ると共に、コンピューターを駆使した、ひとつのシステム体系例も知る事が出来る、いい本。
「航空管制の仕組み」流れの管理、飛行機が安全に飛ぶために
ネットワークはなぜつながるのか
ネットワークの原理である通信プロトコルについて、具体例を示しながら、特にそこで流れる情報の経路について、よく取り上げた本。
ネットワーク業界で働こうとしている人の入門書のように言われることもよくある本。
ただ、予備知識などもそんなにいらず、扱う内容は体系的に、この本のみで成立するようになっているので、Webというものを知識として理解した人も、読んで見るがよいとも思う。
繰り返しの説明と、たくさんの図による解説が非常に親切。
ただ、時折、ライトな感じになるのは、そういうの苦手な方は注意である。
「ネットワークの仕組みの基礎知識」OSI参照モデル、IPアドレスとは何か
体系的に学ぶデジタルカメラのしくみ
カメラに関するあらゆる事が書かれた本。
様々な専門用語の説明はもちろ、カメラ、それにカメラにつながるレンズの研究、開発の歴史。
各電子機器会社の開発競争の話、流行り、スタイルの変化まで、かなり幅広い話題が扱われている。
同じ内容を、別の用語や流れで繰り返す部分も多く、専門用語もなるべく覚えられるような作り。
なぜ、スマホの性能もよくなってるのに、高価なカメラなのか。
カメラとは何のための存在かをよく知れます。
「カメラの仕組み」歴史。進化。種類。初心者の為の基礎知識
量子コンピュータとは何か (ハヤカワ文庫NF―数理を愉しむシリーズ)
量子コンピューターのみならず、通常のコンピューターの原理や歴史についてもそれなりに学べる。
特に、マサチューセッツ工科大学(MIT)の学生が作ったという、ティンカートイ(棒と糸の組み立て玩具キット)のコンピューターの話。
我々が、部品の入った箱というコンピューター像に囚われすぎかもしれない、という話は、非常に興味深く、面白かった。
「量子コンピュータとは何か」仕組み、宇宙の原理、実用化したらどうなるか
人工知能は人間を超えるか ディープラーニングの先にあるもの
人工知能の開発史と言うか、どういう風に考えられてきたか、考えが変わってきたか、ということについて、よく学ぶことができる。
第一次、第二次のブームの時、何が期待されていたか。
第三次ブームを引き起こしたディープラーニングとはどのような、ブレイクスルーであるのかが、よくわかる。
とにかく人工知能に関する、様々な課題や、システムを、様々な例を使って紹介していて、とりあえず人工知能について知りたい、という場合、真っ先に読んで問題ない本と思う。
「人工知能の基礎知識」ロボットとの違い。基礎理論。思考プロセスの問題点まで
アンテナの仕組み (ブルーバックス)
アンテナの基本的な仕組み自体は、開発以降からあまり変化はないようだから、最新の本で学ぶ必要もないかもしれない。
ブルーバックスには、過去にも「アンテナの科学」という、アンテナに関する本が発売されているが、かなりかぶっている内容も多い。
ただ、個人的には、こちらを推したい。
最初に、現代社会の様々なところで使われているアンテナを、簡潔にいろいろ紹介し、それらを後の説明で補足していく、というような構成が、なかなか学びやすい流れとして、よいと思う。
アンテナ技術には電波の知識もいるだろうので、当然電磁気学も扱われているが、さすがに駆け足なので、まったくの物理初心者ならば、別に、電磁気学をメインとして扱った本を、併用したほうが、わかりやすいかもしれない。
「アンテナの基礎知識」種類ごとの用途。個々の特徴
門田先生の3Dプリンタ入門 何を作れるのか、どう役立つのか (ブルーバックス)
3Dプリンターについて、幅広く扱った、まさに入門書。
3Dプリンターの技術を、それ以前からあった様々な技術と対比させることで紹介している。
いかにそれが技術として発展してきたのか。
どのように、役立つよう工夫されてきたのか、というような歴史も紹介されていて、技術に興味あるというより、技術史に興味ある人にもオススメ。
少なくとも、3Dプリンタとはどういうテクノロジーかを知りたいだけなら、これはよき本。
あくまで実用知識というより、基礎知識中心。
入門書なので。
「3Dプリンタの仕組み」材料。原理。積層造形とはいかなる技術なのか
コンピューター&テクノロジー解体新書
コンピューターの機器、ネットワークの仕組み、開発の歴史など、確かに解体新書と呼べるような、コンピューターに関するあらゆる全てを取り扱ってるような本。
ただし扱う内容が広すぎて、個々の記述は、そこまで深くはない。
それでもとにかく、最低限の教養として、コンピューターの事を総括的に知りたいという人にはぜひオススメしたい一冊。
CGによるクールなイラストが多く、幅広い人に楽しめる造りとなっていると思う。
ファイル共有ソフトで、違法ファイルをダウンロードしている人達に関して、かなり批判的なのが印象的。
「コンピューターの構成の基礎知識」1と0の極限を目指す機械
SFはどこまで可能か
様々なSFの技術や物理的現象などを取り上げ、ひたすら検討していく内容の本。
文章がかなりライトの感じで、子供にも読みやすいかもしれない。
教科書的、あるいは堅苦しい感じとは、まさに真逆で、人によっては逆にとっつきづらいかもしれない。
ただこのような文章の方が好ましい人は多いだろう。
話題は宇宙人やロボットと心理学、タイムパラドックスと多岐に及ぶのに加えて、様々なSF小説や映画、漫画、アニメを簡潔に紹介していて、SFというジャンルに興味ある人にもおすすめ。
タイムマシンの話 超光速粒子とメタ相対論 (ブルーバックス)
少々古いと考える人もいるだろうがブルーバックスの、タイムマシンと超光速粒子をテーマとした一冊。
タイムパラドックスの説明は、それほどメインでもないが、T対象性の破れ。
タキオンが遡る時間のイメージなど、興味深い話題が多い。
より思弁的な項であるが、特に、ウェルズのタイムマシンに関する話など、非常に面白い。
小説の描写によると、タイムマシンは時間だけ進めて、機械はその場に停止しているが、地球、太陽系、銀河系は常に動いていから……。