「1977年ウェールズのUFO目撃騒動」三角地帯の、謎の物体と搭乗員

ウェールズのUFO

ウェールズ三角地帯のUFOウェーブ

 UFO(未確認飛行物体)が短期間に、それなりの多人数に目撃される、いわゆる「集中目撃」の事を、『フラップ』とか、『UFOウェーブ』とかいう。

 ウェールズのディフェード(Dyfed)では、1977年に、そのフラップが発生。
イギリス中のUFO研究家達を、この地に集める結果となった。
イングランド「イギリス」グレートブリテン及び北アイルランド連合王国について  ディフェードは、1974年4月1日に、カーディガンシャー、カーマーゼンシャー、ペンブロークシャーの3つの郡が合併して誕生した郡。
ただし1996年4月1日に廃止され、元の3つの郡は復活した。
 この辺りはまた、「ウェールズの三角地帯」とも呼ばれている。

ブロード・ヘイブン小学校事件。子供達が見た、謎の物体と搭乗員

地元研究家の予言

 ペンブロークシャーの辺りは、 問題となる1977年の前年には、すでに何度か、UFOの目撃事件を報告していたようである。
その事実から、英国UFO研究協会に所属していた、地元の研究家ランドル・ジョーンズ・ピューは、1977年の1月13日のインタビューで、「この地方(西ウェールズ)はおそらくは、UFO目撃の多発地帯となるだろう」と予言している。

 そして2月4日の午後。
ピューの元にある電話がかかってきた。
相手は、ブロード・ヘイブンの小学校の生徒の母親。
 その内容は驚くべきものだった。
彼女の息子と、十数人の同級生達が、その日、学校近くに着陸した UFOを、数時間にもわたって目撃したというのである。

皿を重ねたようなドーム型

 その日の昼休憩の事。
校舎近くでサッカーをしていた、9歳から11歳の少年達が、少し離れた野原に、謎の物体を発見した。 

 木や茂みが邪魔だったから、はっきり確認出来たのは、物体の上の部分のみ。
しかし、それでも何らかの乗り物か、シェルターのような物だという事を察することはできた。
 少年達は校舎へ駆け込み、彼らの話を聞いた他の生徒達も、その物体を見てみようと、外へ出てきた。
 最終的に物体を目撃した子供達の数は、15人ほどとされている。

 子供達の証言によると、その謎の物体は、バスくらいの長さか、あるいはもう少し長いくらい。
 皿を二枚重ねたようなドーム型の、さらに上に、灰皿に似た丸いドームがついていた。

 子供達は20分間ほど物体を観察した後、二人の子供が校長に知らせに行ったが、彼は信じず、自分の目で確かめようともしなかった。
ただし、知らせに来た少年の一人は、怯えきっていて今にも泣き出しそうだったという。

 午後2時頃に子供達は教室に戻り、3時30分に、まだ物体があるのかどうかを確かめに、彼らは外に出てきた。
しかし物体の姿は見えず、業を煮やした子供達が、フェンスや川を超え、もっと近くに行って、直接確かめてみようとした時だった。
茂みの影から物体がいきなり飛び上がり、子供達はパニックとなった。
 その様はまるで 葉巻型の物体が銀色の物体を引っ張っているかのようだったという。

 舞台は飛び去った訳ではなく、再び茂みの陰に、姿を消したという。

 家に帰った子供達は、親にその話をした。
そして、地元では、UFOの専門家として有名であった、ピューに連絡がきた訳であった。

子供達の証言

 物体に関して、子供達により、異なったいくつもの証言がある。

 (※以下の証言情報は、子供達全員の共通認識ではない事には注意)

 ・上のドームの端には3つか4つくらいの窓があった。
あるいは、10個か11個ぐらいの窓があった。

 ・物体のてっぺんは光っていた。
そう証言した内の一人は、はっきり赤い光だったと主張したという。

 ・ブンブンという感じの、うなるような音を鳴らしていた。

 ・側面にドアがあり、そこから昇り降りするための階段らしきものが下がっていた。
これは一人だけの証言である。

 ・ 舞台の近くに、一人か二人の人間の姿をした何かがいた。
あるいは物体から、そういう何かが外に出てきた。
それは、背が低く、とんがった耳をした、銀色の男であった。
ヘルメットをかぶっていた、という証言もある。

西ウェールズフラップのきっかけ

 ブロードヘイブン事件と呼ばれる、10人以上の子供達による、この目撃報告は、1977年の西ウェールズフラップの中では、それほど異常性が高い事件ではないとされる。
 しかしこの事件は、この土地全体に何か異変が起こっているかもしれない、という事実を、人々に広めた最初の事例と言われる。
さらに、事件全部の中でも、かなりまともに裏付けが取れている、言うなれば、信憑性の高い事件であった。

 ブロードヘイブンの目撃以降、西ウェールズでは、同じような謎の物体の目撃が多発した。
当時の新聞を読み漁る研究家達曰く、1977年の秋頃まで、新しい事件が一週間以上途切れる事はなかったそうである。

 しかし、多くの目撃事例において、物体は葉巻型だとか、皿を重ねたようだったとか、少なくともその形については似通っていたようである。
もしこれが集団ヒステリーによる大規模な幻覚だったとしても、やはりきっかけという意味で、ブロード・ヘイブン事件は重要と思われる。

謎の物体も、着陸の痕跡も見つからず

 ピューは事件の知らせを受けてから、すぐに現場に向かったが、もう暗くなってきていたし、 激しい雨が降ってきたので、その日の調査は断念した。
 翌日。
ウェスタン・テレグラフ(ウェールズの地方紙)の記者と共に、ピューは再び現場へとやってきた。

 だが、いくら調べても、 謎の物体はもちろん、何かの着陸の痕跡すらも見つからなかった。

子供達の絵と、大人たちの目撃

 この事件はすぐに広まり、最初は話を信じなかった校長も考えを改め、子供達に、目撃した物体を絵に描いて見るように頼んだ。
子供達はそれぞれ別々に絵を書いたが、どれもよく似ていて、同じものを描いているのは、ほとんど間違いないようだった。
 ただし、絵を描いた時にはすでに、子供達は、記者や研究家とも議論し、自分達の目撃した物体が、「銀色の葉巻型の物体である」という共通認識に達していたと考えられている。

 そして、子供達の目撃から2週間後。
大雨の日に、女性教師が、前と同じ場所に、大きな物体があるのを目撃。
彼女は他の人を呼びに行こうとしたが、その物体はすぐに、ブンブンと音をたて、滑るように飛び去っていったという。
彼女が物体を目撃した時間は、ほんの数秒だった。

 さらに女性教師の目撃と同じ日。
学校の食堂の女性従業員2人が、やはり同じ場所で、何かの物体を目撃。
何者かがその物体に乗り込んだかと思うと、その物体は、滑っていくように斜面を登っていったという。
 女性従業員達は、自分達が見たものはおそらく、下水処理工事の車だろう、と考えた。

イメージを作ってしまったのか

 ブロードヘイブン事件の現場は、実際問題、かなりの木や茂みが密集している地域であり、 何か物体を目撃したのだとしてもほとんど見えないのは間違いない、とも言われる。
そうだとすると、15人の子供達全員が、物体を、葉巻型だとはっきり断定できるのは、奇妙である(コラム)。

 もしも葉巻型という物体の形が、専門家や研究家達、あるいは自分達自身の思い込みによって、作られたイメージだったなら、 同じような形が次々目撃された後の事件も、一つ残らず怪しくなってくる。

(コラム)その気ならどんな事にでも説明はつけれる

 その物体が異星人の乗り物だとすれば、我々にはまったく未知のものである。
もしかしたら、何か物理的な障壁をすり抜ける光でも放っているのかもしれない。
それをキャッチした子供達が、はっきりとその形を認識したとか。
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その他の事例

 2月10日。
12歳の少年二人が、ハバフォードウェスト中学校の近くの野原で、謎の物体を目撃。
青い閃光を放っていたと言う。
少年の一人が、物体に石を投げると、それはすぐに飛び去った そうである。

 2月16日。
ペンブローク・ドックの13歳のグラハム・ハウエルが、朝に、学校の校舎の上空に、光を放つ物体を目撃。
周囲には霧がかかっていたにもかかわらず、その物体ははっきり見えたという。

 3月13日。
17歳のスティーブン・タイラーが、午後9時頃に光る物体を目撃。
舞台の周囲にはオレンジ色の光の輪ができていたという。
さらに彼は、数十分後に、野原で止まっているドーム型の物体と遭遇。
見ていたら、半透明の服を着た、宇宙飛行士のような格好の人影が近づいてきた。
彼は恐ろしくなって、その謎の人影を殴って、逃げ出したという。

 3月26日の朝。
ロウアー・ブロードムア農場の、自宅で目覚めたジョゼフィン・ヒュイソンは、近くの畑の先に、ゼリーを押しつぶしたような巨大な物体を目撃。
少ししてから、子供達を起こした彼女が、再び窓から外を見ると、物体はもう消えていたという。

 4月7日の早朝。
64歳のシリル・ジョンは、寝室を照らすオレンジ色の光によって目を覚ました。
窓から外を見てみると、オレンジに染まった空に浮かぶ、銀色の物体が二つ見えたという。
二つの物体の一つは卵のような形で、同じ高さに、銀色の人影が浮かんでいたそうである。
人影は落下中のスカイダイバーのようなポーズをとっていて、しばらくして、物体が飛び去るとともに消えたという。

 4月14日。
ハーブランドストンの13歳の少女デボラ・スワンは、 友人と一緒に、宇宙からやってきた物体を、なんと自分達から探し始め、あっさりと目撃したという。
丸く光るその物体は、彼女らの動きに合わせて動いているようで、怖くなって逃げたそうだ。

 4月19日。
ヘイブン・フォート・ホテルの経営者であるローズ・グランビルは、午前2時頃、どこからか聞こえてくる、うなるような音のせいで、なかなか眠れずにいた。
 そこで、窓から外を見てみると、青い光が点滅しながら旋回していた。
双眼鏡で見てみると、静止した楕円形の物体と、プラスチックのような服を着た二つの人影が見えたという。
人影には顔がなかったそうである。

リッパーストン農場事件

何も異常な体験をしていないという異常

 リッパーストン農場で働いていたビリー・クームズは、妻のポーリーンと5人の子供と共に、農場近くの家で暮らしていた。
彼らは1977年の春から夏にかけて、驚くべき体験を連続する事になった。

 しかし、実のところ、最も注目すべき事実は、一家のお隣さんだった、ブライアンとキャロラインのクラス夫妻が、大した異常体験をしていない事であろう。
それどころか、当時の研究家達は、大半が彼らに話も聞かなかったか、彼らの話はあまり重要とは思っていなかったそうだ。
 しかし異常な体験をしてようがしてまいが、彼らは問題の一家の隣の家に住んでいる。
むしろ、連続して異常な体験をしている一家の、隣に住んでいる二人が、そういう体験をまったくしていないというのは、それこそ異常なように思えるが。

車の隣を走る、エンジンを狂わせる光

 4月16日。
ポーリーンが、3人の子供を乗せた車を運転していた。

 ある時、後部座席に乗っていた十歳の息子カイロンが、空に奇妙な丸い光を見つけた。

 車を追いかけてきた光は、やがてその隣に並んだ。
するとどうか、車のエンジンの調子がおかしくなり、車はずいぶんと鈍くなった。

 なんとか家に帰ると、彼女はすぐ、家にいた夫を外に呼んだ。
外に出てきたビリーと、長男のクリントンは、遠くへと飛びさる光は目撃したが、車のエンジンには何の異常もなかったという。

怪現象とイタズラ

 実は4月16日以前から、ポーリーンは、何度かUFOを目撃していたようである(それどころか、もっと以前から、キリストの霊を見たりとかいった超常現象をよく体験していたらしい)。
十字架「キリスト教」聖書に加えられた新たな福音、新たな約束  しかし、その日の出来事を境に、一家の彼女以外の者達も、次々、謎の物体や、謎の怪人物を目撃する事になった。

 物体の搭乗員らしき何者かが、姿を見せることもあった。

 例えば4月22日。
電波障害でテレビの映りが悪くなったかと思うと、ポーリーンは窓の外に光を目撃。
ビリーは、 その1時間後に何と窓にへばりついている何者かの顔を目撃 白い服を着ていて顔は覆面のようなもので隠されていたが、人間にしては、かなり大きかったという。

 これはちょっと妙な話に思えるが、ビリーはまず、ピューに連絡している。
ピューは冷静に、とりあえず警察を呼ぼう、とアドバイスしたという。
 しかし、状況を考えると、先に呼ぶべきは明らかにUFO研究家ではなく、警察だと思われる。

 また、例によって警察は、不法侵入などの痕跡は見つけられなかったそうであるが、一方で、この件に関しては、二人組の愉快犯のイタズラだったという説が有力視されているようだ。

牛の瞬間移動

 さらに、連続目撃に並行して、農場の牛が、しっかりと鍵をかけた囲いの中にいるにも関わらず、消えると言う奇怪な出来事が、何度も起こったという。
 農場から、別の農場に、牛が移動する事もあったが、ビリーがその牛を最後に見てから、別の農場にいるという連絡を受けるまで、ありえないほど早かった事もあるそうである。
まるで牛が、瞬間移動したとしか思えないような。

 いずれにしても、瞬間移動したと思われる牛はひどく怯えた様子で、ストレスからか、乳の出が悪くなってしまったという。

 ただ、事件以前から、リッパーストン農場の牛は、よく逃げると悪評高かったようである。

謎の二人組の登場

 UFOや異星人に関する事件が起きると、よく目撃者の前に、謎に満ちた数人の男達が現れると言われる。
この事件でも、しっかり現れたようである。
黒の男達「MIB(メン・イン・ブラック)の都市伝説」UFO隠蔽組織か、宇宙人か  ある時、キャロライン・クラスのもとに、二人の男が訪ねてきて、今回の事件についていろいろ質問したと言う。
男たちは質問する前から、その答えがわかっていたそうであるから、なぜ質問しているのかはちょっと謎である。
質問して、頭に浮かんだ瞬間に、その思考を読みとったり、というような装置があったりするのだろうか?

 これはおそらく、ただのアマチュア研究家2人が訪ねて来て、いろいろ聞いただけ、というだけの話なようだが、当時の新聞の中には、まるで彼らが半異星人かのように書かれていているものもあるという。
そこには、彼らの車は走り去るのでなく消え去った、などというような話が、面白おかしく書かれていたりしたそうだ。