「トランプの雑学」カードの意味や強さから、基本ゲーム用語まで

トランプ

マークや数字の意味や強さについて

ランク(数字)とジョーカー

 一組のトランプの枚数は2枚のジョーカーを合わせて54枚。
数字合計は364((1+2+3+4+5+6+7+8+9+10+11+12+13)×4)で、1年をギリギリ表していないようで、表せてない。
この妙にしっくりくる数字が偶然でないなら、『ジョーカー(joker)』は多分微調整なのだろう。(コラム1)

 ただしジョーカーは元々のトランプにはなかったカードとされている。
19世紀のアメリカで、ユーカーというトランプゲームが流行った時に、新たに切り札用として追加されたのだ。
多くのトランプゲームがジョーカーなしで成り立つのは、この為と思われる。

 また正確には、1は『A(エース)』。
11は『J(ジャック)』。
12は『Q(クイーン)』。
13は『K(キング)』。
であり、これらアルファベットと数字には『ランク』という総称がある。

 またアルファベットのカードのみを『絵札』と呼ぶ場合もある。
場合によって絵札には、エースが含まれなかったり、10が含まれたりもする。
エース含む数字カードにも『数札(pip card)』という呼び方がある。

 ランク(Rank)の意味は「順位とか階層。隊列とか並び」
エース(Ace)は「最高戦力。最優秀選手」
ジャック(Jack)は「男。召し使い。船乗り、少年」
そしてもちろんキング(King)が「王」で、クイーン(Queen)が「女王」。
他の数字が、名もなき大衆といった所であろうか。
とするならば、偉さのランクが「K&Q>J&A(?)>その他」。
で強さのランクが、「A>J(?)>その他」。
という感じになるのかもしれない。

 ただし一般的なカードの強さ順は「A>K>Q>J>10>9>8>7>6>5>4>3>2>1」である。

 ちなみにジョーカー(Joker)の意味は「道化師。無能。嫌な奴。切り札(?)」。
もしランクとして考えるなら、最強でも最弱でもアリと言えるか。

(コラム1)時を使うジョーカー

 ジョーカーっていう悪役は多くのフィクションに登場するが、なぜかたいていジョーカーというカード単体から連想するような敵ばかりである。
トランプに即して、日の時間概念を操ったりするような魔術師(ジョーカー)とかいてもいいと思うんだけど
音楽魔術 「現代魔術入門」科学時代の魔法の基礎

色とスート(マーク)

 数字以外にも、赤黒という分類。
それに『スート(suit)』と呼ばれる4つのマークによる分類がある。

 色の赤は1日の「午前」を。
黒は1日の「午後」を表している。

 さらにダイヤ(♦)。スペード(♠)。ハート(♥)。クラブ(♣)の4つのスートのそれぞれの意味は多彩である。

 ダイヤが、「富。夏。商人。貨幣。金。地属性」
スペードが、「死。冬。騎士。貴族。剣。風属性」
ハートが「愛。春。僧侶。魂。聖杯。水属性」
天使の恋愛 人はなぜ恋をするのか?「恋愛の心理学」
クラブが「知識。秋。農民。情熱。棍棒。火属性」
そしてジョーカーには「切り札。道化師」の意味がある。

 四大元素的に考えるなら、スートの相性関係は、「ダイヤ>ハート>クラブ>スペード>ダイヤ」
そう考えると「富>愛>知識>死>富」となり、なかなか興味深い(エッセー1)
ただし一般的なスートの力関係は「スペード>ハート>ダイヤ>クラブ」

 ジョーカーにも属性設定してやるなら「無」か。
あるいは2枚あるんだから、赤のジョーカーが「光」で、黒のジョーカーが「闇」かな。

 朝(赤)のジョーカーは最弱。
夜(黒)のジョーカーは最強。
これもアリやね。

(エッセー1)一番死を恐れるのは金持ち?

 愛では富が手に入れられないから、富の勝ち。
知識なんてなくとも愛があれば十分だから、愛の勝ち。
ちゃんと知識があれば死もそれほどに恐ろしくないので、知識の勝ち。
いくら富があろうと、死は避けられないので、死の勝ち。

いろいろなゲームの共通用語

手札。山札。場札。捨て札

 各プレイヤーが手にもった、プレイに使えるカードは『手札(hand)』と言う。
ハンドの意味は「手」だけど、この場合は、物理的な人の手とかでなくて、方法とか手段を、比喩的に表現する手と思われる。
つまり、「まだ手はある(We still have hands)」とかいう風に使われる手。

 手札に使われず、場に置かれた裏向きのカードの束は『山札(deck)』。
あるいは『タロン(talon)』。

 タロンの意味は「置き札。捨て札。かぎ爪」

 多い山札を『ストック(Stock)』か『パイル(Pile)』。
少ない山札を『ウィドウ(Widow)』や『スカート(Skat)』と呼び、使い分ける場合もある。

 ストックは「在庫。蓄積」。
パイルは「積み重ね。堆積。財産」。
そしてウィドウが「未亡人」。
スカートはイタリア語のScartoからドイツ語を経由してきたらしい言葉で、意味は「ゴミ。廃棄物」。

 いろいろあるが、まあ多分プロ(?)は、ゲームのイメージに合わせて使い分けたりするのだろう。
ゲーム中 ゲームとは何か。定義と分類。カイヨワ「遊びと人間」より
 表向きで場に出されているカードは『場札』。
あるいは『レイアウト(Layout)』。

 場札などに使用された後に意味を失ったカードの束は『捨て札』。
あるいは『ディスカード(discard)』という。

 レイアウト(layout)の意味は「並べる。割り当て。場所。設計図」。
ディスカード(Discard)はそのまま「捨て札」。
カタカナビジネス 「実用例で学ぶカタカナ語」57語の一覧表とかっこいい(?)使い方

シャッフルとカット

 順番をバラバラにする為に、カードを混ぜる行為。
カードの表が誰にも見られないようにさえすれば、やり方は何でもいい。

 シャッフル(shuffle)の意味は「ごちゃ混ぜにする」なので、そのまんま。

 不正シャッフルの対策として『カット(Cut)』というのもある。
これはシャッフルした以外の人が、カードの束をいくつかに分けて、下だった束を上にしたりする行為である。

 カットの意味は「切る。切断」。
間違ってもリアル切断はしないように。

ディーラー。エルダー

 ポーカーや大富豪など、ゲーム開始時にプレイヤー全員にカードが配られるゲームにおいて、カードを配る人。 
事前のシャッフルも担う事が多い。
また、配る行為自体は『ディール(deal)』と呼ぶ。

 『ディーラー(Dealer)』の意味は「代理人。商人。業者」
神(あるいはゲームマスターとか)の代理人だろうか?
ただディールの意味は単に「配る」であり、あまり深読みするものでもないかもしれない。

 基本的には、ディーラーは、「ゲームしよう(Let’s play)」と言い出した人や、前のゲームで負けた人、ジャンケンが弱い人のポジションである。

 実力差別や運任せが嫌いなら、2回目以降は、順次、隣のプレイヤーに代えていくというやり方もある。
だがその場合は、お手洗いなどで一旦席を離れたプレイヤーが戻ってきた場合、何らかの駆け引きが生じるかもしれない。

 ディーラーの左隣のプレイヤーを『エルダー(Elder)』と呼んだりもする。
エルダーの意味は「先輩。年長者」
トランプゲームの場では、リアルエルダーは意味を失うのである。

 またゲームによってはディーラーが特別な権限を持つ事があるが、その場合はディーラーを『親』と呼ぶ

ドロー

 ディーラーの決め方なんてジャンケンでいいけど、一味違うクールな決め方として、『ドロー』がある。

 ドローは、まず適当にシャッフルしたカードを、少しずつずらしながら広げる。
その後、それぞれのプレイヤーは、広がりの端以外のカードを1枚ずつ取っていく。
最も強い(あるいは弱い)カードを取っていたプレイヤーがディーラーとなる決め方。
最も強いカードが複数あり、それらを引いた人たちは、その人たちだけで引きなおし。

 また単に山札などからカード1枚を引く行為もドローと言う。
ドロー(Draw)の意味は「引く。描く。招く。引き分け」。

カウンターorトークン。プール。アンティ

 ゲームの得点などとして使う、コインなどの小物を『カウンター(Counter)』。
または『トークン(token)』と呼ぶ。

 カウンターの意味は「計算器。計算係」。
トークンは「しるし。代用貨幣」。

 また、カウンターを場に置く場合、その置かれたカウンターと、置かれる場所を『プール(pool)』と呼ぶ。
または『ポット(pot)』

 ポットの意味は「賭け金。容器」
プールは「賭け金。水たまり。たまり」

 まあ、山札の名称と同様に、プロは多分、プレイするゲームの種類によって使い分ける。

 またカウンターを賭け合う場合に、ゲームに参加する為の最低限の賭け分を『アンティ(Ante)』と呼ぶ。
アンティの意味は『前金。前』

ディール。ゲーム

 配られた手札を使いきるまでのゲーム展開1セットを『ディール』という。
カードを配る行為を指すディールとの、使い分けに注意である。

 またあるゲームの開始から、終了までをそのまま『ゲーム』と呼ぶ。
ゲームによっては1ゲームの間に何回もディールが繰り返されたりもする。 

ダブル。コントラ

 1ゲームでの賭け金などを、前のゲームの2倍に変更する事を『ダブル(Double)』。
あるいは『コントラ(Contra)』と言う。
ダブルの意味はそのまま「倍にする」。
コントラは「反転。逆。二重」。

「もう1ゲームだけお願いします(One more game please)」
「なら次はダブルで(If so, next is a double game)」
みたいな使い方をする。

続き札と同位札

「3、4、5、6、7」みたいな連続している手札や場札を『続き札』。
あるいは『シークエンス(Sequence)』と呼ぶ。
シークエンスの意味は「順序付ける。配列する」

 また、「スート違いの7、7、7、7」のような、同ランクのカードのセットを『同位札(Same rank cards)』と言う。

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