「クラーケン」海で最大、島ほども巨大とされた怪物の伝説の起源と変化

巨大なタコか、イカか

 ミズダコ(Enteroctopus dofleini)という、最大とされるタコの最大記録は9メートルほど。
ダイオウイカ(Architeuthis dux)というイカに関しては、20メートルに迫るような巨大個体の目撃例もあるという。
「タコ」高い知能と、特殊能力。生態、進化。なぜ寿命が短いか「イカ」墨、吸盤、知能、生態の謎。タコとの違いと共通点  だが古い伝説にあるような、クラーケンは、それらではほぼありえない。
クラーケンはどうも、船や人を呼び寄せる能力を備えているらしいからである。
まるで魔女にでも操られてるようだ。
月夜の魔女「黒魔術と魔女」悪魔と交わる人達の魔法。なぜほうきで空を飛べるのか  また、巨大なその体は島と間違われた事も多々あるという。
そこから発生した伝説かは定かでないが、その体には草木が繁っているという話もある。

 香りを使って魚を呼び寄せるようで、クラーケン島の周りは、絶好の漁場であるという者もいる。
現在では、クラーケンと言えばタコやイカだと考えられるのが基本だが、かつてはクラゲやヒトデという説もあったらしい。
ヒトデの分身「ヒトデ」分身の術を会得した驚異の棘皮動物代表の生態

語源に関して

 クラーケンというのは、その怪物に対する英単語「kraken」から。
さらにkrakenは、北欧の古い言語である古ノルド語の「kraki」からとされている。
現代の北欧でも一般的にこの怪物の名はkrakenらしい。

 一般的に北欧におけるクラーケンには、「病める動物」とか「ねじれたもの」というような意味合いがあるとされている。

 クラーケンは、ノルウェー語では「(巨大?)タコ」、スウェーデン語では「クジラ」を意味する古い隠語という説もある。
どうも北欧の方では、本当の名には呼び寄せの力がある(つまり、その名前を適当に使うことで、その生物を呼び寄せてしまう)場合があると信じられていたため、危険とされたクラーケンのような生物の呼び名は隠語であることが基本だったとか。
クジラとイルカ「クジラとイルカ」海を支配した哺乳類。史上最大級の動物  ドイツ語などでも、クラーケンは、タコの場合と、伝説の怪物である場合とがあるそうである。
併用される意味合い的に、この怪物は、少なくとも古くは、タコのイメージが強かったのだろうと考えられる。

アルフレッド・テニスンの有名な詩

 まず多くを語るより、有名なイギリスの詩人アルフレッド・テニスン(Alfred Tennyson。1809~1892)の、そのもの「クラーケン」というタイトルで知られる詩がよく引用されているような気がする。

Below the thunders of the upper deep ;(深きより、とどろきの下)
Far, far beneath in the abysmal sea,(深淵なる海よりさらにはるか下)
His ancient, dreamless, uninvaded sleep(古代より、夢も見ないその眠りは侵食されず)
The Kraken sleepeth : faintest sunlights flee(その眠りから、微かな陽の光も逃げていく)
About his shadowy sides : above him swell(その影の横に、その膨らみの上に)
Huge sponges of millennial growth and height;(高く、千年を成長し続けた巨大な海綿のごとし)
And far away into the sickly light,(弱き光から遠く離れて)
From many a wondrous grot and secret cell(たくさんの不思議な洞窟と、秘密の領域から)
Unnumber’d and enormous polypi(数えきれはしない、巨大な〈多くの足を持つもの〉)
Winnow with giant arms the slumbering green.(巨大な腕で、眠る緑で遊ぶ)
There hath he lain for ages and will lie(長く嘘をついてきて、これからも嘘をつく)
Battening upon huge seaworms in his sleep,(眠りの中、巨大な海の虫を食って太っていく)
Until the latter fire shall heat the deep ;(終末の炎で、この深海まで燃えてしまうまで)
Then once by man and angels to be seen,(人間も天使も、それを見るのは一度だけだろう)
In roaring he shall rise and on the surface die.(それは起き上がり、陸に上がり、叫びながら死ぬ)

 クラーケンをかなり豪快ごうかいな生物としている、なかなか神秘的な詩である。
キリスト教には、その終末の日、世界中を包む炎が海の底までも焼き尽くす、という伝説があるらしく、終盤の展開は、それを意識しているらしい。

グロブスター。打ち上げられる謎の遺体

 時折海岸に打ち上げられてきた、『グロブスター(Globster)』 と呼ばれる、謎の生物の死骸は、巨大ダコか巨大イカではないか、という説がかつては人気だった。
現在では大半が、腐ったクジラかサメの死骸ではないか、とされている。

 特に、グロブスターに関する最初期記録として有名な「セント・オーガスティン・モンスター(St. Augustine Monster)」に関しては、「Octopus giganteus(巨大ダコ)」という学名まで提案されとされている。

 セント・オーガスティン・モンスターは、1896年に、 アメリカ合衆国フロリダ州オーガスティンの海岸に打ち上げられた、当初タコの死骸と考えられた謎の遺体である。
遺体そのものは残っていないものの、採集されたサンプルは何度も検査され、「やはりタコのようだ」とか、「クジラだった」とか 様々な結果が出されている。

 大きなマッコウクジラは、大きなダイオウイカを食することでよく知られている。
それらが格闘する様の目撃こそが、クラーケン伝説の発端ではないか、という説もあり、セントオーガスティンモンスターも、両者の成分を含んだものだった、と考える向きもある。

ポントピダンの紹介したクラーケン

 ノルウェーの司教ポントピダン(Erik Pontoppidan。1698~1764)は、なかなか権威ある人物でありながら、伝説なのか現実なのかの議論がある、シーサーペント(大海蛇)や人魚の実在を主張したことで有名である。
『シーサーペント』目撃談。正体。大海蛇神話はいかに形成されたか ポントピダンはまた、著書である「ノルウェーの博物誌(Versuch einer natürlichen Geschichte Norwegens)」にて、クラーケンも実在の存在としている。

 ポントピダンは、「ノルウェー沿岸の方の漁師たちは、普段は15 メートルほどの深さなのに、時折4メートルほどにまで浅くなる特定の場所を知っている。そしてその浅くなる時期に、周辺の海域は濁り、魚がかなり豊富となる。土地の漁師たちはこれをクラーケンのせいだと信じているという」というように記述しているという。
さらにクラーケン自体についての解説を続けている。
「クラーケンは、触手を備えた2.5キロメートルくらいもある巨大生物で、海底から浮上する際に、排出物を出すことで魚類を引き寄せる。この怪物は人間に対しては特に害を与えないが、怪獣が海面に浮上する場合は、その海域からは脱出する必要があるだろう。クラーケンは海面下ではあまり動かない。その海草のように浮き上がった触手群は、まるで列島のようにも見える。そして自ら島のようにした体に打ち上げられた魚たちを食べ尽くすと、それは再び海底へと帰っていくのである」

 クラーケンはそれこそ紀元前から船乗りたちに語り継がれてきた怪物とされるが、特に古い記録では、それこそまさに怪物的で、船を襲ったりするものとして描写されることが多い。
ポントピダンの「人間に対しては特に害を与えない」クラーケンは、(少なくとも古いとされる記録としては)わりと例外的である。

 また、古い時代には、天然樹脂の化石、いわゆる「琥珀こはく(Amber)」は、クラーケンの排泄物という説があったらしい。
プラスチック「プラスチック」作り方。性質。歴史。待ち望まれた最高級の素材

北欧の海の生物なのか

 ポントピダンの時代。
クラーケンはシーサーペントと同様に、北欧の海の生物というイメージが強かったようである。

 もっと古く、12世紀後半くらいには、ノルウェーのスヴェレ王の曖昧あいまいな写本に、「巨大で、島と同じくらい大きく、船を沈めることができる。それはノルウェーとアイスランドの間の海に現れる」というような記述があるらしい。
ポントピダンのクラーケンのように、島のような大きさという描写。
少しスケールが大きすぎるような気がするが、北欧の方では、そのくらいが、この怪物の標準であったのかもしれない。
「アイスランド」海底火山の上に、ヴァイキングたちが作った国

クラーケンの亜種?

 北欧を初め、クラーケンの亜種のような生物の記録は世界中にある。

ハフグファ、リンバクル

 13世紀頃に書かれたようである「エルヴァル・オッドのサガ(Saga of Örvar-Oddr)」には、クラーケンのような、あるいは普通にクラーケンとみなされている2種類の怪物が登場する。
怪物の名は、それぞれ『ハフグファ(Hafgufa。sea-mist。海霧)』と『リンバクル(Lyngbakr。heather-back)』だという。

 決して単なる伝説ではなかったのだろう。
やはり13世紀に書かれたとされている、ノルウェーの百科事典「Konungs Skuggsjá(王の鏡)」にも、ハフグファとリンバクルの習性などが紹介されているようだから。

 ハフグファは海で最大の生物で、人と船を飲み込む、クジラ(あるいは巨大な魚)のような存在。
グリーンランド周辺の海において、浮かび上がる巨大な岩として、自分の姿を偽装したりするらしい。
いつも特定の決まった場所に現れるともされている。
「グリーンランド」緑より氷河の多い、地球最大の島  リンバクルも同じような感じである。
その英名、ヘザーバックのheatherは、ここでは霜降り模様のような光景を意味しているらしい。
そういう感じの大地(ようするに普通の大地)を装って、乗ってきた船乗りを海中に引きずり込んで殺すそうだ。

 ハフグファもリンバクルも、島のような巨体と、船や船乗りを襲う凶暴な性質が、クラーケンと共通しているという。
とすると、やはりポントピダンのクラーケンは、ちょっと例外的な感じである。

 そもそも18世紀ぐらいまでは、海の怪物という概念自体が結構曖昧で、多くの巨大な水棲生物は、とにかく巨大な生物だというイメージが強いクラーケンと混同されがちだったようだ。
そしてその中でも、ハフグファとリンバクルは、そのまま分離されることなくクラーケンに取り込まれてしまった一例なのだとも言われる。

アスピドケロン、ジャスコニウス、クエロ、イマップ・ウマッソウルサ

 ハフグファとリンバクルはしかし、どう考えても、巨大軟体動物というよりはクジラである。

 他、古い時代にクラーケンと混同されがちだった生物としては、ギリシャの(あるいは北欧に伝わる)『アスピドケロン(Aspidochelone)』。
アイルランドに伝わるという『ジャスコニウス(Jasconius)』。
チリに伝わる『クエロ(Cuero)』。
グリーンランドのイヌイットたちに伝わる『イマップ・ウマッソウルサ(Imap Umassoursa)』などが、比較的知られている方である。

 アスピドケロンも、島に擬態する、クジラに似た怪物とされているが、どちらかというと巨大な亀のイメージも強い。
アスピドケロンという名前も、ギリシャ語で「蛇亀」という意味らしい。
この怪物はまた、「The Whale」という古い詩で『ファスティトカロン(Fastitocalon)』と称される、島のようなクジラと同種ともされる。
ファスティトカロンという名前の由来はわりと不明だが、この生物に関するオリジナルの詩を、自身の小説である「指輪物語」に載せたトールキン(John Ronald Reuel Tolkien。1892~1973)は、「皮の盾を持つカメ」としているらしい。
旅の仲間指輪物語1「旅の仲間」感想と魅力紹介  ジャスコニウスは、民間伝承では、聖ブレンダン(Saint Brendan。484~577)という人が、そのあまりの大きさのために、島と間違えて上陸したとされている。
ブレンダンは、アイルランドの初期修道院の聖人の1人。
ジャスコニウスは、「島魚」という意味だとする説がある。
しかしこの名称が、普通に巨大な魚の怪物の名前として用いられるようになるのは、最初の登場とされている、アイルランド伝承の頃よりずっと後の時代でのことのようだ。
ただ聖書の「ヨナ書」や、千夜一夜物語の「シンドバッドの冒険」まで、神話、創作にかかわらず、多くの物語に登場する巨大な魚が、このジャスコニウスに関連付けられもするという。

 クエロは、大きな湖に潜む危険な怪物だという。
クエロとは「皮」、あるいは「革」を意味するスペイン語。
ちなみに皮は動物表面の皮膚。
革は「なめし剤(Tanning agent)」という薬物を染み込ませて加工し、素材として使いやすくした皮のこと。
クエロ自体は、エイ(Batoidea)に似た生物で、 体を広げた時、革のように平らに見えることから、その名前がついているのだという。
恐ろしいことに、その広げた体に接触した者を、貪り食って殺すのだという。

 イマップ・ウマッソウルサは、やはり、平らな島と間違われることが多かった巨大な海の怪物。
海面に現れた場合に、船をひっくり返して死をもたらす恐ろしい存在。
かつてイヌイットの船乗りたちは、水が浅いように見える時いつでも、その恐ろしい生物の上にいることを恐れたという。
この生物の姿に関してはちょっと謎な感じだが、通常は魚かカメのような姿と考えられている。
「イヌイット」かつてエスキモーと呼ばれた、北の地域の先住民たち  ようするに、姿形はともかくとして、クラーケンという名称には、とにかく巨大な海の怪物というイメージが大きかったようである。

海坊主、アッコロカムイ、ルスカ

 日本の『海坊主(Umibozu)』。
アイヌに伝わる『アッコロカムイ(at kor kamuy)』。
カリブ海の伝承としてしられる『ルスカ(Lusca)』などは、まさしくクラーケン的怪物とよく言われる。

 海坊主は、日本の民間伝承に数多く登場する、化物型の妖怪の中でも、特に有名なものであろう。
迷信的な日本人の船員は、穏やかな夜の海にこそ不気味さを感じ、最も恐れたとされる。
伝説によっては、その名前の通りに、溺死した僧侶の幽霊が正体とされる場合もあるが、少し後付的。
一般的には、巨大な黒い肌の怪物で、 水面から現れる丸っぽい顔、あるいは体が坊主ぽいから、この名前で呼ばれるらしい。
少なくとも、姿を見せる範囲においては、タコっぽいとよく言われる。
化け物岩ガゴゼ、土蜘蛛、一本ダタラ「化け物、モンスター妖怪」  アッコロカムイは、北海道は内浦湾うちうらわんの主で、まさしく巨大なタコだとされている。
船もクジラも一呑みにしてしまうくらいに巨大で、その全身真っ赤な体は、海だけでなく(反射光によって)空までも同じ色に染めあげてしまうのだとも。
アイヌ文化「アイヌ民族」日本の先住民(?)どんな人たちだったのか?  ルスカは、バハマ島沖の「ブルーホール(blue holes)」に潜んでいるとされる謎の生物。
ブルーホールとは、洞窟などが水中に没した場合にできる海底構造。
ルスカ自体は、半分がサメ、あるいはドラゴンで、もう半分がタコというようなハイブリッドモンスターとされる場合が多いようだが、単にダイオウイカではないか、という指摘もよくあるという。
また、渦潮うずしおのような自然現象の原因の解釈ともされる。
この生物は、地理的な観点からも、セント・オーガスティン・モンスターの正体とされることも多い。
「世界地図の海」各海域の名前の由来、位置関係、歴史雑学いろいろドラゴン「西洋のドラゴン」生態。起源。代表種の一覧。最強の幻獣

19世紀以降のクラーケン

 19世紀にもなると、だんだん怪物の話自体が神話とされ、あまり信頼されなくなっていく。
目撃自体も減ったが、時折、マッコウクジラの皮膚に巨大な吸盤の後が見つかったり、その胃に巨大な触手が発見されることなどはあった。
しかし実際の目撃も含めて、数キロとか、それこそ神話的な大きさの証言はほぼ消えたとされる。

 ちょっと面白いのが、19世紀の後半くらいには、8メートルとか9 メートルくらいのイカの目撃情報も、バカバカしい、嘘か錯覚ではないか、とかなり疑われていたらしいこと。
今の我々と違い、ダイオウイカも、未確認生物だったわけであり、それほどのサイズのイカなんて、ちょっと信じ難い存在だったのだ。

ブリタニア号の船員たちの遭遇記録

 クラーケンは結局、神話にすぎなかったのだろうか。
しかし数は少なくとも、20世紀に入ってからですら、巨大イカ、あるいは巨大タコを思わせるような何かとの遭遇例がないわけではない。

 1941年3月。
第二次世界対戦の最中、ブリタニア号という連合軍側の商船が、ドイツの戦艦の攻撃で破壊された。
その後、何人かの乗組員が、イカダで海を漂ったわけだが、そうなってから3日目に、突如として周囲の生物たちが消え去るという事態が発生した。
3日間、彼らは、電気クラゲやサメの恐怖にさらされていたので、ついに何もなくなった状態というのは、不気味ながらもありがたかった。
しかしある時、唐突に、下の海を覗き込んでいた、生き残りの1人が、恐怖にかられた叫び声をあげた。
巨大な生き物が、下から浮上してくるのが見えたのだ。

 そして、イカダのすぐそばに現れたのは、複数の触手を備えた巨大な怪物であった。
怪物はその触手で、何人かの生き残りを海に叩き落とし、深く引きずりこんでいったという。
それからしばらくして怪物は再び襲いかかってきたが、今度はコックスという人が、触手によって片腕を痛めつけられただけですんだ。

 コックスは、数日後にスペイン船に救出された1人。
他にはロランドソンとデヴィッドソンという2人、合計では3人が助かったそうである。

 コックス自身は、最初の報告で、巨大イカが襲ってきたというふうには語っていないそうである。
彼はどうも、最初に現れた動物はマンタで、その次に現れたのがタコだったと推測しているらしい。
また、触手で襲われた際に感じた痛みがかなり大きかったようで、吸いつくタコの吸盤よりも、食い込むイカの吸盤を連想するという向きもある。

ダイオウイカの方が先に知られていた?

 実際、クラーケンの伝説が誕生したのはいつごろであろうか。
少なくとも広く知れ渡るようになったのは、10世紀よりは後のことだとされている。
というか12世紀頃のノルウェーの方の怪物伝説が発端とするのが通説。

 何にせよ、この伝説の誕生の背景にダイオウイカがいたのはほぼ確実、とはよく言われることである。

 ここで重要なことは、決して未知ではない動物としてのダイオウイカの存在は、すでに古代ギリシャやローマの時代において、知られていたらしいこと。
例えばアリストテレス(紀元前384~紀元前322)は、「動物誌」という著作で、「この大きなイカは希少で、見る機会は少ない」というふうに記述しているらしい。
さらにローマの博物学者である大プリニウス(Gaius Plinius Secundus。23~79)は、有名な彼の作である「博物誌」にて、タルくらいの大きさの体に、9メートルくらいの触手を持った巨大イカについて説明しているという(これは明らかにダイオウイカでああろう)。

 アリストテレスもプリニウスも、現代にその名を残す大学者ではあるが、その、現に存在している巨大イカを、神話の怪物と結びつけることは、ついになかったとされている。

 例えばギリシャ神話に登場する、「カリュブディス」や「スキュラ」、「セトゥス」といった海の怪物は、クラーケンと関連付けられることがあるが、それは後の時代の後付の可能性が高い。