ソロモンの鍵とは何か?
ソロモン王
彼は、ユダヤ教の伝説(旧約聖書)に登場する、紀元前の国イスラエルの3代目の王である。
「ユダヤ教」旧約聖書とは何か?神とは何か?
武力の王であった父ダビデ(在位・紀元前1000~961)に対し、ソロモン(在位・紀元前971~931)は知恵の王であったという。
その叡知は、国の経済を大いに発展させたらしい。
そのソロモン王だが、実は『悪魔(Devil)』を使役する『魔術師(mage)』であったという伝説があるのだ。
「黒魔術と魔女」悪魔と交わる人達の魔法。なぜほうきで空を飛べるのか
つまりソロモンの叡知は、悪魔にまで及んでいたか、あるいは悪魔の叡知だったのである。
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エルサレム神殿とアスモデウス
ソロモンはインフラ設備等を悪魔に課していたようだが、特に有名なのが『エルサレム神殿(Temple in Jerusalem)』の建設であろう。
外装部分を徹底的に黄金で飾っていたらしいこの神殿は、神の命を受け、7年で完成されたという。
しかも工事中の神殿内部からは、7年の間、道具の音などがまったく聞かれなかったらしい。
こういう伝説がある。
7年という期間に加え、ソロモンは神から鉄の道具の使用を禁じられていた。
そこでソロモンは、石を自由自在に切り取る能力を持つという、巨大な虫、シャミールに、建築に必要な石材を用意させようと考える。
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しかしシャミールを従わせる事は、ソロモンにも出来ない。
それが出来るのはアスモデウスという悪魔のみ。
ソロモンは部下のベナイアにアスモデウスの捕獲を命じる。
ベナイアは、強力な力を持つアスモデウスを、酒に酔わせた上、『神の名が刻まれた指輪(Ring with the name of God)』の力で屈服させたとされる。
ソロモンのグリモワール
ベナイアが使用した指輪は、あるいはソロモンに貸し与えられていたのかもしれない。
その指輪に刻まれた神の名は、真のものだったとか。
『ペンタグラム(Pentagram)』、つまり『五芒星(five-pointed star)』が描かれてたとか。
4つの石が埋め込まれてたとか。
いろいろと曰く付きである。
しかしとにかく、後の中世ヨーロッパで魔術師を自称した多くの者が、ソロモン王は悪魔を使役する術を心得ていた、と考えていたのは確からしい。
中世以降、特にヨーロッパの魔術師の間には、「ソロモンの~」という『グリモワール(grimoire)』、つまり『魔術書(Witchcraft book)』が溢れている。
もちろんこれらの大半、あるいは全てが、ソロモン王自身の著作ではない。
それらのグリモワールは「ソロモン王が用いたという、『地獄(hell)』の悪魔を『召喚(Summons)』し、使役する術」の指南書なのだ。
そしてソロモンの名を関したグリモワールの中で、最も名高い書が、マグレガー・メイザース(Macgregor Mathers。1854〜1918)による『ソロモン王の鍵(The Key of Solomon)』なのである。
ふたつの鍵
一般に、ソロモン王の鍵と言えば、『大きな鍵(The Key of Solomon)』と『小さな鍵(The Little Key of Solomon)』の二種類がある。
いずれもその英語版にメイザースが関与したその2書は、別に同著者のものとか、続きものとかでなく、言うなればジャンルが同じなだけで、まったく関連性はないらしい。
ただどちらも原典は、メイザースよりも古い時代から伝わるグリモワールだという。
大きな鍵は、大英博物館に貯蔵されていた、(いずれも断片的な)7種の写本を徹底的に調べあげたメイザースが、再構成し、英訳した(真には古代が起源らしい)グリモワール。
この書は、どちらかというと王道的な内容で、魔術道具や儀式、惑星由来の力を得る為の術式などが書かれているという。
「占星術」ホロスコープは何を映しているか?
小さな鍵は、元々『レメゲトン(Lemegeton Clavicula Salomonis)』、あるいは『ゲーティア(Goetia)』と呼ばれていた魔術書である。
神の力を借りる魔術『テルーギア』、自然の叡知を駆使した魔術『マゲイア』に対し、ゲーティアとは下位の霊を使役する魔術らしい。
つまりまさにソロモン王が使っていたような類いの魔術と思われる。
レメゲトンは、72柱もの悪魔の使役法が書かれている、かなり実践的なグリモワール。
中世より様々な魔術師の手を密かに渡り歩いていたという、この書を発掘したのは、メイザースの弟子であるアレイスター・クロウリー(Aleister Crowley。1875~1947)であるという説もある。
「アレイスター・クロウリー」666、法の書の魔術とは何であったか
「ソロモンの72柱の悪魔」とは、そのレメゲトンで紹介された悪魔たちの事なのである。
悪魔召喚
レメゲトンの悪魔召喚術は、丸い鏡を使うという。
ただしこの鏡は余計な物を映しすぎないように、黒く塗りつぶしておく。
そして(切り取った板とか、紙に描かれた)三角形の中に、その鏡を置いて、準備完了である。
あなたがキリスト教に通じているなら、みずからの守護天使や聖人、あるいは大天使や畏れ多くも神の名を三角形に書くのもよい。
「守護聖人とは何者か」キリスト世界の殉教者たちの基礎知識 「天使」神の使いたちの種類、階級、役割。七大天使。四大天使。
ただしそれら刻んだ名が鏡に隠されないように注意である。
ただし勇気は時に危険を招くが、臆病は何も起こせない。
低級な霊だと、あまり強力な天使に守護されたあなたの前には現れてくれない可能性もあると思われる。
レメゲトンの悪魔には数字が付けられているが、この数字の意味するところは不明。
階級か、生まれ順か、あるいはクジで決めたのかもしれない。
悪魔にはそれぞれの階級というか、爵位があるようだが、これはおそらくグリモワールの著者が、便宜上、勝手に付けたものでないかと思う。
またその姿や能力に関する情報も、あまり当てにはならないかもしれない。
それらは単に、使役する魔術師が与えた役割などにすぎない可能性も高い。
また、蛇を持ってるらしい奴が結構いるが、それはもしかして全悪魔の王たるルシファー(Lucifer)ではないだろうか?
「ヘビ」大嫌いとされる哀れな爬虫類の進化と生態
ソロモンの72柱
1~10の悪魔
(1)バアル(Bael)
66の軍を率いる王。
猫かカエルか人、あるいはそれらが混じった姿で現れる。
いずれにしても体は蜘蛛だともされる。
「クモ」糸を出す仕組みと理由、8本足の捕食者の生物学
透明化能力を持つ。
色を操作してか、光を操作するのかもしれない。
豊穣の神でもある。
(2)アガレス(Agares)
31の軍を率いる公爵。
ワニに乗り、大鷹を従えた老紳士の姿で現れる。
「猛禽類」最大の鳥たちの種類、生態、人間文化との関わり
あらゆる言葉を知るという。
ある場所から誰かを追い払うか、あるいは誰かを呼び寄せる。
あらゆる威厳を無効化する術も持つ。
また地震すら起こす。
「プレートテクトニクス」大陸移動説からの変化。地質学者たちの理解の方法
単に口が凄く上手いのかもしれない。
(3)ブァッサーゴ(Vassago)
26の軍を率いる王子。
過去、未来、あらゆる隠されたもの全ての事を知る。
アガレスと同じような性質を持つので、何らかの関連性があるか、同一の悪魔だという説もある。
(4)ガミジン(Gamigin)
またの名をサミジーナ(Samigina)。
30の軍を率いる侯爵。
小さな馬かロバの姿で現れる。
あらゆる教養を身に着けていて、また死した罪人を呼び出す事が出来る。
「死とは何かの哲学」生物はなぜ死ぬのか。人はなぜ死を恐れるのか
地獄に落ちるのが罪人なら、これは単に地獄の者を呼び寄せるではないだろうか?
(5)マルバス(Marbas)
ライオンの姿をして現れる。
秘密を暴く力を持つ。
また機械などのカラクリに通じ、病気をばらまく事も癒す事も出来る。
「制御とは何か」コントロールの工学技術の基礎
他者を変身させる事も可能。
おそらくメカニックの悪魔。
(6)ヴァレファール (Valfor)
10の軍団を従える公爵。
ロバの頭にライオンの体という姿で現れる。
便利な使い魔として尽くしてくれるという。
しかし盗みなどの悪事をそそのかして心を惑わそうとする。
(7)アモン(Amon)
40の軍団を率いる侯爵。
蛇の尾を持つ狼の姿で現れる。
「日本狼とオオカミ」犬に進化しなかった獣、あるいは神
過去未来のあらゆる事を把握している。
敵対心をコントロールし、争いを生むことも、止める事も出来る。
炎を吐くという。
(8)バルバトス(Barbatos)
30の軍を率いる侯爵。
射手か狩り人のような姿で現れる。
異種族の鳴き声などの意味を理解する。
魔術による封印を解く事も出来る。
この悪魔に従う4人の王がいるらしい。
(9)パイモン(Paimon)
200の軍を率いる王。
トランペットを吹き鳴らす楽団に囲まれて、コブひとつのラクダに乗った、威厳ある王の姿で現れる。
ルシファーに次いで偉いという説もある。
全ての芸、技、学、秘密を知る。
ルシファーを除く他の悪魔を従える力も持つ。
(10)ブエル(Buer)
馬の手足をもった人の姿で現れる。
あらゆる病気を癒し、薬草に関する知識が深い。
また、非常に哲学に通じる。
11~20の悪魔
(11)グイソン(Guison)
40の軍団を率いる公爵。
過去から未来の全てを知り、また友情を生み出し、壊れかけた友人関係も修復させられる。
名誉や地位を与えてくれたりもする。
(12)シトリー(Sytry)
60の軍を率いる王。
鳥の翼を持った豹の姿で現れる。
適当な男女に恋愛感情を起こさせる。
人はなぜ恋をするのか?「恋愛の心理学」
その度合いまでコントロールが可能だという。
(13)13.ベレス(Beleth)
85の軍を率いる王。
トランペット楽団を連れ、蒼白の馬に乗った王の姿で現れる。
恋愛感情を高める事が出来る。
その息は炎らしい。
プライドが高く、かなり扱いずらい悪魔とも言われる。
(14)レラージュ(Leraje)
30の軍を率いる侯爵。
緑の服の射手の姿で現れる。
争いや競争を好み、その被害や影響を拡大させる。
またその矢で受けた傷はかなり高い割合で致命傷になるとも言われる。
(15)エリゴス(Eligos)
60の軍を率いる公爵。
槍に旗に蛇を手にした、騎士の姿で現れる。
ドラゴンに乗っている場合もある。
「西洋のドラゴン」生態。起源。代表種の一覧。最強の幻獣
隠されたものや未来を見通す。
争いごとに関する知識にかなり通じている。
目上の者に、親愛の情を抱かせる事も可能。
(16)ゼパール(Zepar)
26の軍を率いる公爵。
赤い鎧の兵士の姿で現れる。
関心のないもの(だいたい恋)に興味を抱かせる。
さらにそれに関して盲目にさせる
しかしその関心事を不毛なものにもする。
(17)ボーティス(Botis)
60の軍を率いる長官。
蛇の姿で現れる。
過去や未来を知り、友や敵との仲を取り持つ。
(18)バシン(Bathin)
30の軍を率いる公爵。
蒼白の馬に乗った、蛇の尾を持つ男の姿で現れる。
薬草や宝石に通じ、物質を転移させる能力を持つ。
「宝石商の基礎知識」価値の基準。ブリリアントカットの種類
(19)サロス(Sallos)
30の軍を率いる公爵。
ワニに乗った戦士の姿で現れる。
誰かの心を他の者に向けさせられる。
愛というより恋の感情を操る悪魔。
(20)プルソン(Purson)
22の軍を率いる王。
トランペットの音とともに、熊に乗った、ライオンの顔を持つ男の姿で現れる。
隠されたどんな事も知っていて、世界創造などの秘密なども知るという。
また、空気のごとく姿を自在に変えてしまう。
「流体とは何か」物理的に自由な状態。レイノルズ数とフルード数
21~30の悪魔
(21)マラクス(Marax)]
30の軍を率いる伯爵であり、長官でもある。
人の顔をした雄牛の姿で現れる。
天文学と教養学に通じ、薬草や宝石にも詳しい。
(22)イポス(Ipos)
36の軍を率いる王子。
ライオンの頭に、ガチョウの足に、ウサギの尾を備えた姿で現れる。
「ウサギ」生態系ピラミッドを狩られまくって支える、かわいい哺乳類
過去未来を見通し、時に、知恵や勇気を奮い立たせてくれる。
(23)アイム(Aim)
26の軍を率いる公爵。
男の体に、男と蛇と子牛の顔を持ち、大蛇に乗って現れる。
松明を手にしているとも言われる。
機知に富み、些細な隠し事を見抜く。
(24)ナベリウス(Naberius)
19の軍を率いる侯爵。
黒い鶴の姿で現れる。
様々な技や教養に通じていて、才能をまき散らす
あるいは失われた名誉を取り戻す力を持つ。
(25)グラーシャ・ラボラス(Glasya-Labulas)
36の軍を率いる長官。
翼を持った犬の姿で現れる。
血を好み、恐ろしい衝動を起こさせる。
「吸血鬼」能力、弱点、退治方法。生ける死者、闇の貴族の起源
過去未来、科学などに通じ、透明化能力や、実は愛を生み出す事も出来るという。
(26)ブーネ(Bune)
30の軍を率いる公爵。
犬、人、鳥の3つの頭を持ったドラゴンの姿で現れる。
この悪魔の軍団は、かなり高い規律か、あるいは信頼で結ばれているのか、いつでも呼び出せば、すぐに集まる。
また、死者の居場所を転移させられる。
(27)ロノウェ(Ronove)
19の軍を率いる侯爵、あるいは伯爵。
手が長く足が短い、尾の生えた不気味な姿で現れる。
言葉や言葉の使い方が上手く、好感情をもたらせる。
(28)べリス(Berith)
26の軍を率いる公爵。
赤い馬に乗った、深紅の服を纏った戦士の姿で現れる。
錬金術に通じているらしく、どんな金属も黄金に変える事が出来るという。
「錬金術」化学の裏側の魔術。ヘルメス思想と賢者の石
(29)アスタロス(Astaroth)
40の軍を率いる公爵。
ドラゴンのような4足歩行の怪物のような猛獣に乗った、毒蛇を持った天使の姿で現れる。
その息は猛毒らしい。
過去未来に精通し、どんな秘密も徹底的に暴く。
(30)フォルネウス(Forneus)
29の軍を率いる侯爵。
ギンザメ(Chimaera phantasma)の姿で現れる。
あらゆる言葉に詳しく、幸運をもたらす名前などを与える事が出来る。
31~40の悪魔
(31)フォラス(Forus)
29の軍を率いる長官。
男の姿で現れる。
薬草や宝石に通じ、哲学、論理学にも明るい。
透明化や、寿命を伸ばす事も出来る。
(32)アスモダイ(Asmoday)
72の軍を率いる王。
ドラゴンに乗った、人と雄牛と雌牛の3つの頭に、蛇の尾を持った王の姿で現れる。
あらゆる学を真に理解する。
美徳、芸術、その真の理解も可能に出来る。
(33)ガープ(Gaap)
66の軍を率いる王子。
角と羽の生えたような、しかし人の姿で現れる。
意識を失わせたり、無意識を強くさせたり出来る。
「意識とは何か」科学と哲学、無意識と世界の狭間で
その能力を利用してか、他の魔術師の使い魔を奪う事すら可能らしい。
転移能力も持つらしい。
(34)フルフル(Furfur)
26の軍を率いる伯爵。
燃える尾を持つ鹿の姿で現れる。
天候を自在に操る事が出来る。
「雲と雨の仕組み」それはどこから来てるのか? 「風が吹く仕組み」台風はなぜ発生するのか?コリオリ力と気圧差
どちらかというと天候を悪くさせる方が好ましいらしい。
恋愛感情のコントロールも可能だという。
(35)マルコシアス(Marchosias)
30の軍を率いる侯爵。
鳥の翼と蛇の尾を持った狼の姿で現れる。
口からは炎を吐く。
悪魔としては珍しく、義に厚くまじめらしい。
というより天使になりたい(戻りたい(?))らしい。
「天使」神の使いたちの種類、階級、役割。七大天使。四大天使。
(36)ストラス(Stlas)
26の軍を率いる王子。
巨大なカラスの姿で現れる。
「カラス」都会に紛れ込む生態系。ガーガーカーカー鳴く黒い鳥
天文学の他、薬草や宝石にも詳しい。
(37)フェネクス(Phenex)
20の軍を率いる侯爵。
火の鳥(フェニックス)の姿で現れる。
科学を信望し、素晴らしい詩人でもあり歌い手でもある。
その歌は人を惑わし、それどころではなくしてしまうが、基本的には、誰かの願いを叶えるのが好きなようである。
(38)ハルファス(Halphas)
26の軍団を率いる伯爵。
鳩の姿で現れる。
建物に瞬時に兵や武器を配置し、要塞化する事が出来る。
普通に建物を建築するのも得意らしい。
(39)マルファス(Malphas)
40の軍を率いる長官。
鳥、あるいは半鳥半人のような姿で現れる。
心を好きに読むことができる。
(40)ラウム(Raum)
30の軍を率いる伯爵。
カラスの姿で現れる。
盗みや破壊が得意。
権威を奪う事も出来るし、恋愛感情も操れる。
41~50の悪魔
(41)フォカロル(Focalor)
30の軍を率いる侯爵。
鳥の翼を持った人の姿で現れる。
「鳥類」絶滅しなかった恐竜の進化、大空への適応
風や水を操れるが、自らの意志ではあまり力を使わない。
(42)ヴェパール(Vepar)
29の軍団を率いる公爵。
人魚の姿で現れる。
海の統治者らしい。
「世界地図の海」各海域の名前の由来、位置関係、歴史雑学いろいろ 海はなぜ塩水なのか?地球の水分循環システム「海洋」
海で悪事を働く者を嫌うという。
傷口に毒を与え、わずかに怪我しただけの者にも致命傷を与えられる。
(43)サブノック(Sabnock)
50の軍を率いる公爵。
蒼白の馬に乗った、戦士の姿で現れる。
その武装はライオンを象ったものだという。
城や都市を作り出し、そこに武器をバラまける。
(44)シャックス(Shax)
30の軍を率いる侯爵。
鳩の姿で現れる。
感覚や思考能力を奪う事が出来る。
あらゆるものを盗むのも得意。
(45)ヴィネー(Vine)
36の軍を率いる伯爵、あるいは王。
黒い馬にまたがったライオンの姿で現れる。
その手には毒蛇を持っている事もある。
隠された者、あるいは魔術に通じる者を探り出せる。
あらゆるものの変化を知る。
(46)ビフロン(Bifrons)
6の軍を率いる伯爵。
得体のしれない怪物の姿で現れる。
様々な科学に通じている。
(47)ウヴァル(Uvall)
36の軍を率いる侯爵。
ラクダの姿で現れる。
愛情や友情を芽生えさせる力を持つ。
(48)ハアゲンティ(Haagenti)
33の軍を率いる長官。
鳥の羽を持つ雄牛の姿で現れる。
やはり錬金術に通じているのか、物質を金に変えたり、水をジュースに変えたりも出来る。
また人を賢くも出来るらしい。
(49)クローセル(Crocell)
48の軍を率いる侯爵。
天使の姿で現れる。
隠れた物事を探り、神秘的な伝え方により様々な教養を印象付ける。
荒れた海を静めたりも出来る。
(50)フルカス(Furcas)
20の軍を率いる騎士。
蒼白の馬に乗った、刃物を持つ老人の姿で現れる。
哲学、言葉、天文学、どこか魔術めいた事柄についてよく知る。
51~60の悪魔
(51)バラム(Balam)
40の軍団を率いる王。
雄牛ふたつと人ひとつ、合計3つの顔を持ち、蛇の尾を持った姿で現れる。
また、熊に乗っている。
未来過去の万物に通じ、機知に富む。
透明化能力も持つ。
(52)アロセス(Alloces)
36の軍を率いる公爵。
馬に乗った、ライオンのような顔を持つ戦士の姿で現れる。
天文学と教養学に詳しいという。
(53)カミオ(Camio)
30の軍を率いる長官。
灰を纏ったような、ツグミ(Turdus eunomus)の姿で現れる。
様々な種の意思を理解できる。
様々な音から、そこで起きる事を知る事も出来る。
(54)ムルムル(Murmur)
30の軍を率いる公爵。
グリフォンに乗った戦士の姿で現れる。
哲学を完全に極めている。
また死者の魂を呼び寄せる事が出来る。
(55)オロバス(Orobas)
20の軍を率いる王子。
馬の姿で現れる。
あらゆる真実を知り、世界創造や、神についてすら詳しく知るらしい。
権力を与える事も出来る。
(56)グレモリー(Gremory)
26の軍を率いる公爵。
ラクダに乗った高貴な婦人の姿で現れる。
女の心を自在に操る事が出来る。
(57)オセー(Ose)
30の軍を率いる長官。
豹の姿で現れる。
神や秘密を詳しく知り、教養学に精通している。
他者を変身させる能力も持つ。
(58)アミー(Amy)
36の軍を率いる長官。
メラメラと燃える炎の姿で現れる。
天文学と教養学に通じている。
精霊に隠されたものを見つけられる。
(59)オリアクス(Oriax)
30の軍を率いる公爵。
馬に乗った、蛇の尾を持ち、蛇を握った、ライオンの姿で現れる。
聖なる威厳をもたらす事が出来る。
星の意味を詳しく知るという。
(60)ヴァプラ(Vapula)
36の軍を率いる公爵。
鳥の翼を持つライオンの姿で現れる。
工業技術や、科学、哲学などに精通する。
一説によると、書物に書かれた全ての知識を知っているという。
61~72の悪魔
(61)ザガン(Zagan)
33の軍を率いる王。
鳥の翼を持つ雄牛の姿で現れる。
愚者を賢くしたりする。
そして錬金術に通じているようだが、単に黄金でなく、様々な金属を硬貨に変えるのがお好みらしい。
(62)ヴォラク(Volac)
38の軍を率いる長官。
双頭のドラゴンに乗った子供天使の姿で現れる。
隠されたものを知ることが出来る。
また、努力せずとも望みが叶えられるのを好む。
(63)アンドラス(Andras)
30の軍を率いる侯爵。
黒い狼に乗った、カラスの顔を持つ天使の姿で現れる。
あらゆる不調和を招く悪魔で、とにかく憎しみや争いを好む危険な存在。
(64)ハウレス(Haures)
36の軍を率いる公爵。
大きな豹の姿で現れる。
歴史について、特に神や天使の関わる歴史について全てを知る。
火によって敵を滅ぼす事も出来る。
(65)アンドレアルフス(Andrealphus)
30の軍を率いる侯爵。
孔雀の姿で現れる。
幾何学や測量の術に精通している。
正弦定理、余弦定理の求め方、三角形いろいろ「三角比の応用」
人を鳥に変えてしまう事があるという。
(66)キメジェス(Cimejes)
20の軍を率いる侯爵。
黒い馬に乗った戦士の姿で現れる。
言葉や論理に通じ、失われたもの、隠されたものを見つけだすのも得意
(67)アムドゥシアス(Amdusias)
29の軍を率いる公爵。
ユニコーンの姿で現れる。
「ユニコーン」伝説の生物である一角獣。実在するイッカク
どんな楽器のどんな音楽も奏でる事も出来る。
森の木々を自在に曲げる力も持つ。
(68)ベリアル(Belial)
50の軍を率いる王。
燃える戦車に乗ったふたりの天使の姿で現れる。
神でない者を神に近づける。
一説ではルシファーに匹敵するほどの強力な力を持っているようだが、何かを成すのに、犠牲を求めるという。
(69)デカラビア(Decarabia)
30の軍団を率いる侯爵。
ペンタグラムの形で現れる。
様々なものの価値や効用を詳しく知る。
(70)セエレ(Seere)
26の軍を率いる王子。
翼を持った馬に乗る美青年の姿で現れる。
かなり万能な転移能力を持ち、移動も、引き寄せるのも自由自在。
盗まれた全てのものを知るとも言われる。
(71)ダンタリオン(Dantalion)
36の軍を率いる公爵。
様々な表情が重なっているような、そんな感じの男の姿で現れる。
その右手は本が持っているらしい。
心を読み、それを操る事も出来る。
あらゆる場所に望みのものを映し出す事も出来る。
(72)アンドロマリウス(Andromalius)
36の軍を率いる伯爵。
蛇の腕を持つ人の姿で現れる。
奪われたもの、盗まれたものを取り戻す事が出来る。
また、さまざまな計画や陰謀を見抜き、事前に罰をもたらす事も出来る。